令和7年8月15日 終戦の日に寄せて
八十年目の終戦の日を迎えました。
先の大戦で犠牲となられた方々に、深く哀悼の誠を捧げます。
私の家族では父方祖父の弟が、大戦末期、フィリピン・ルソン島リサール州にて若い命を失っています。
今日の我が国の平和と繁栄が多くの犠牲とご遺族の悲しみの上に築かれていることを思い、次世代に伝え、世界平和を築いていくことは、現代を生きる私たちの責務です。
戦後、日本は復興を果たし、平和と繁栄を築く役割に努めてきました。
私の母方の祖父はその時代を生き既に他界しましたが、遺品には、部隊の同期数人と撮った集合写真が残されており、そこには自身以外の多くの方に「戦没の意」が記された薄紙が重ねられていました。
同部隊のお一人は、戦後、上尾市でご住職となり慰霊碑を建立、祖父はそこに足を運んでいました。
命をつなぎ、戦後を生きた方々は、友人の記憶を胸に復興の道を歩んだものと聞いています。
時の流れとともに、直接、戦争の体験を語ってくださる方は少なくなっています。
私たちは、その声を聞くことができた世代として、平和と繁栄が不断の努力によって守られてきたことを伝えていかねばなりません。
今日、激動を迎える国際秩序の中でも、恒久平和のための現実的な安全保障の取り組みを進め、先人が守ったこの日本を必ず次の世代へ引き継いでまいります。

