若手の意見を活かす
台東区の場合
こんにちは、上尾市議 尾花あきひとです。
台東区役所に勤務する友人から誘われ、業務時間外ミーティングに参加してきました。
こちらは若手職員のほか、他自治体や民間企業からも参加があるものです。
恩師の元東京都副知事 青山やすし先生が参与を勤められたり、友人が多く勤務していたり、何かと縁が深い台東区。
台東区役所
これまでも台東区を参考に、上尾で提案を行った事がありました。
平成29年9月
尾花「台東区では、女性リーダー育成を目的として、各職層から指名されたプロジェクトチームがある。
昼食会、子育て経験のある管理職にインタビュー、アンケート、座談会、先進企業の視察を行い、意識啓発や制度設計に繋いでいる。
本市も多様な意見を政策に反映するため 今後女性管理職を増やす必要があるが、参考にしては?」
市「上尾市でも女性管理職の意見交換の場などで、ご紹介頂いた事例を参考としていきたい」
東京23区というのは「特別区」という区分で、上尾市等の一般市とは制度が違います。
(都と役割分担しつつ区同士も連携する。消防・上下水道などは区でなく都が所管する)
一方、人口・面積・職員数が近い区もあり、特に働く環境作りで学ぶべき点が多いです。
この日は職場環境について議論し、テレワーク(場所や時間に捉われない働き方)をはじめ様々な提案・意見が出ました。
台東区の場合、こうして生まれたアイデアを制度設計に繋げられる「事業提案制度」という仕組みがあります。
所属部署にとらわれず提案できる制度は、職員のモチベーションアップにも繋がり、組織にとって非常に有益です。
以前、上尾市で 若手の意見を活かす仕組みを提案した事がありますが
平成29年3月
尾花「人口減少は全世代が初めて体験するものであり、それぞれが得意分野でアイデアを出すべき。
子育て世代のニーズを掴むため 組織横断的に若手職員から意見聴取しては?」
市「人や企業に選ばれるまちとなる為、新たな視点の施策は必要。
若手の柔軟な発想を提案できる仕組みを今後検討していく」
平成29年9月
尾花「『仕組みを検討していく』とあったが、方針は?」
市「若手が提案できる仕組みは政策を進める上で大変重要と考える。
豊かな感性や発想での提案を大いに期待している」
尾花「若手が早期に成功体験する事は、組織、ひいては市民の財産になる。
そこで、職員による政策コンペを行ってはどうか。
参加促進策として、人数や年齢を逆に制限する、優秀なアイデアに市長報奨を行うなどのルールを導入し、周辺自治体との共同開催も含め検討してはどうか?」
市「職員の経験を反映できる環境づくりに努め、ご提案の趣旨を踏まえ、特色ある政策に繋げられるよう全庁的な体制作りを研究する」
と、導入となると 積極性に欠ける答弁でした。
上尾市でも有志による業務時間外の勉強会は開催されており、課を越えた対話意識を持つ職員が存在しています。
だからこそ、制度によりバックアップし、その発想力を活かしていくべきです。
台東区の制度は年齢・役職問わず提案可能なのですが「主任(係長手前 30歳前後が多い)に昇任した時に、一度 事業提案を要求される」特徴があります。
これにより、毎年まとまった本数の提案が出てくるそうで、参考にすべき工夫と感じました。
上尾も新市政となり、市長政策室は制度創設の重要性を再認識していると聞きますので、私から市への情報提供を更に進めたいと思います。
また、私自身、定期的に市若手職員と地域の若手経営者による勉強会を開催しています。
この取り組みを始めたきっかけは、現場レベルでの交流機会を増やすべきと感じたからです。
役所と経済人の接点は 団体の代表者同士の場となりがちですが、若手同士が顔を合わせる事で意見も言いやすくなりますし、協働のアイデアや補助制度など情報交換の活発化に繋がると思っています。
垣根を超えて対話する場は、地域にもっと必要です。
今後、外部有識者や市外で働く方もお誘いしていければ、上尾市の眠っている力が発揮できると考えていますので、この取り組みにも更に力を入れてまいります。